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2008年8月31日 (日)

第44回新潟記念G3@後楽園WINS

P8310001  軸は合っていた、で終了。書くことないっすねえ。
 新潟といえば長い直線。結局良馬場になりそうだし、差し足が効かないと苦しい感じ。そこで軸はコンスタントに上がりのいい二番人気⑦マイネルキッツ。一番人気③ダイシングロウは先行馬なので長い直線残りきるのか危うい感じ。結局びっくりのドベだった。相方は、
「⑪アルコセニョーラが気になるんだよなあ」
 と拾っていた。私も馬場・距離適性、軽ハンデで気になったけど、拾いきれないのでパス。そしたらびっくりの16番人気一着。相方は⑰トウショウボイス軸で撃沈。8着。結局距離が合わないみたい。マイラーだわ。
 とにかく御託並べるのもバカバカしい。三連単百万馬券。三着⑤トウショウシロッコ(14番人気)なんて検討もしていない二人。三連複で12万、単勝で五千円。
 ハア、つまんなかった。手応えなし。

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2008年8月25日 (月)

第44回札幌記念G2@後楽園WINS

 ④マツリダゴッホ一着固定で終了。激安配当が予想されたこのレース。やらなほうがいいのではとまで思われた。穴党のはずの爆問田中ですらマツリダ一着固定。ところがレースが近づくにつれ、マツリダが海外遠征帰りで復調途中らしいとのコメントが主戦の蛯名を含めて多々。馬体重も478キロと、勝った有馬記念、日経賞のときと比べて20キロ減。あまりに露骨。パドックの様子もガレて覇気がないようにみえる。それでも勝たなくちゃいけない相手というけれど、ウォッカ、アドマイヤオーラなど、海外帰りの復調途中で格下と思われる馬に負けた馬は何頭もみたことがある。これは二着どころか、着外もあったりするかも。
 他に馬体重で驚いたのが⑪マンハッタンスカイ。たった一ヶ月で20キロ減。パドックの様子次第では軸にしようと思っていたのに。東スポなんて◎なのに。実際パドックではいつも入れ込み気味のマンハッタンスカイが、落ち着いているというよりはむしろ入れ込む気力もないというように見える。使いすぎか。そこで無難に③フィールドベアー軸に三連複流しにすることに。P8240001
 ②ゴンゴウリキシオーは大逃げが予想されるので、前残りを考えて。それでハイペースになって差し決まりになったと考えたとき、コンスタントに上がりタイムが悪くないのが⑤タスカータソルテ。これでもマツリダが着内だったとき激安配当になるので、三連単も薄く買っておくかとこんな風に購入。パドックでの様子がよく見えたのが三歳①マイネルチャールズ。適度にイレ込んで馬体もツヤツヤ。12キロ増も三歳休み明けならプラス要素。追い切りの評判もいいし、軽ハンデを生かして①マイネル‐③フィールドベアー軸に④マツリダ、⑤タスカータソルテ、⑦シルクフェイマスの三頭流し。ちなみに三連複に⑦シルクフェイマスがいないのはまたしてもマークのし忘れです。シルクフェイマスは、コース巧者であるということで相方が推してきたので加えてみました。
 レーススタート。予想通り大逃げのコンゴウリキシオー。千メートル通過が58秒台のハイペース。案の定?4角ですっかり呑まれ、先頭に立つマツリダ。マツリダのいつもの勝ちパターン。直線二馬身ほど前に出て、これはこのまま決まるかと思ったらびっくりの五番人気⑤タスカータソルテが差さってきた。買い目に入れてはいるけど、一着はまるで考えていなかった。調子もよかったんだろうけど、これは好騎乗か横典。よく後ろでガマンした。三着は軸のフィールドベアー。三連複2110円ゲットするも三連単外してマイナス。でもこの三連単、我ながら惜しい!
「マイネルチャールズ軸なんてありえねえ。これならマツリダとフィールドベアー軸が普通」
 と相方。配当は一万八千円。ちなみに①マイネルチャールズは六着でした。ちょっと底が見えちゃったか。あの世代で評価していい牡馬は現状ディープスカイのみか。
 ちなみに当の相方は三連複フィールドベアー軸で7頭も流しているのに、タスカータソルテを拾ってなくて外してます。ププ。三連単はマツリダ、フィールドベアー、シルクフェイマス三頭のボックス。三頭で三連単を買うの好きな人です。

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2008年8月23日 (土)

本「容疑者Xの献身」東野圭吾著

(大ネタバレ含みます要注意!!)

 人気作家東野圭吾さんの作品は初めて。映画化に合わせて文庫になったので読んでみました。知り合いに二人読んだひとがいた。ひとりはそのとき芥川賞を受賞した「沖で待つ」と続けて読んだようで、
「直木賞のほうがずっと面白かった」
 と言っていた。もうひとりは東野圭吾ファンで、東野圭吾でもイマイチなのはあるといいつつ、
「これは面白かったですね。ひとをここまで好きになれるかっていうのに撃たれました」
 と言っていた。ネットの一般読者の書評でも、この推理モノとしてではなく純愛ドラマとして感動した、というようなものが多かった。
 言うまでもなく書き方、話の運び方はうまい。無駄もなく奇をてらった表現も、異様に感傷的な描写もなく(あ、それは最後のほうはちょっとあるか)。広く一般の読者に開かれている。ただ推理サスペンスとしてのキモにびっくりしたかというと、そういうことはなかったです。どちらかというと、それって読者に対してアンフェアでは? とすら思った。映画のキャステングに沿って言うなら、不遇の数学者堤真一はアパートの隣の部屋に住む子持ちの松雪泰子の元夫殺しを隠蔽するため、翌日別の人間を殺して、殺された元夫の死体のようにしたてあげる。翌日については松雪親子にアリバイを用意させるというトリック。この松雪泰子が警察に追及される事件の起こった日が、実際元夫が殺された日の翌日だということを、ぼやっとした読者は当然読み落としている。そういう書き方をしている。それをラストになってようやく、松雪泰子が、どうして次の日のアリバイばかりを聞かれるのか、不思議だったんです、というようなことを言って読者にそれとわかる仕掛け。これってどうなのかな~うまく騙された、というよりは、なんか腑に落ちないというか、アンフェアを感じる。作品全体を否定するほどじゃないけど。
 それにしても殺人。私が衝動的にしても殺人なんてしてしまったら、さっそく眠れなくなって食事もノドを通らなくなりそう。小説とかテレビの殺人犯はよく寝てご飯も食べてるからすごいなあ、と思う。ただ殺人に比較的無感覚なひとが大勢いるのも事実。少し前に、時効になった殺人事件の死体が、区画整理で立ち退きを迫られた民家の床下から出てきた事件があった。犯人は家主で、みつかったら死ぬ気でいた、といいつつ、ずっと死体の上で暮らしているうちに思い出さなくなった、と言っていた。思い出したくないことは思い出さないようになる、というのも人間の一面。
 でも殺人って怖いっす、当然ながら。死体をバラバラにしたり、顔をつぶしてわからないようにしたりということを堤はするんだけど、なんぼ好きな相手のためとはいえ、こんなことしたら本当にその後普通に生活できない。「砂の器」にもそんなシーンがあったけどそのときも思った。繊細で小心な私。

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2008年8月12日 (火)

第43回関屋記念G3@後楽園WINS

P8100020  上がり勝負になっている印象を受ける新潟外回り1600M。最後の直線も長いので、一瞬の切れ味というよりは長くいい脚が使えないと厳しい印象。さてどうするか。注目は⑫マルカシェンク。うちの相方はマルカシェンクが好きで、よく軸にしては裏切られていた。つられて私もそうなることが多かった。今回は調子がいいという評判で、相方は迷いなく一番人気マルカシェンク軸に。確かに先週のドリームジャーニーにイメージが重なる。これはマルカシェンク一着付けで流すか、などと考える。とにかく12頭立てで頭数が少なく、紛れもなさそうであまり高配当は望めそうにない。これは三連単で決め打ちしていくのが得策であろう。そうやって考えたとき、私の中の軸は五番人気⑪リザーブカード。休養前のレースも上がり34秒台を必ず刻んでいる。前走の14着は道悪の上に出遅れて度外視していいだろう。屋根も相性のいい蛯名。鉄砲も効くタイプで問題ない。マルカシェンクとの二頭軸も悪くないな。どうしよう。どうやって買おう。
 結果から言いますと、三着八番人気⑤タマモサポートをまるで検討対象にしてないので外しています。四ヶ月休養明けで鉄砲効かないのがその理由。それまでの近走の成績もイマイチぱっとしないし。東スポのいろんな場所に買い方が検討が赤ペンで記入されてるけど、⑪-⑫の軸はあっていても、⑤が全然検討されてない。ヒモで迷ったのは①マイケルバローズ(鉄砲効かないので切り。六番人気で結果7着)、④フサイチアウステル(一ヶ月で20キロ増で切り。先行馬というのも不利な条件になりそうな最後の直線が長い新潟。二番人気で結果6着)、⑧マシュリク(16ヶ月休養明け30キロ増。500キロを越える身体で鉄砲を効かすのがつらいであろうということと、それまでも4着以下がないのはすごいものの、結局条件戦ばかりであること。七番人気で五着)。
 残ったヒモが②トウショウヴォイス(4番人気)と③トップオブツヨシ(3番人気)。特にトップオブツヨシはいけるんじゃないかと思ったけどなあ。8着でした。トウショウヴォイスはクビ差でタマモサポートに負けて4着。ゴール後、相方と二人で、
「バカ勝春! もうちょっと突っ込んでくれば」
 と悪態をつく。ちなみに相方はマルカシェンク軸の三連複をとっていますが(3,920円)、三連単はタマモサポートを外していて全体としては負け。三連単も一番人気→五番→八番で決まった割には安い印象の14,170円。別に外してもそれほど悔しくない。先週二人で的中してて、今週もはないだろうと最初から思っていたのもあり、二人とも全体的にテンションが低い。でも苦労してここまできたマルカシェンクが勝ったことは嬉しいな。ようやくいい調教師さんに巡り合えたのだろう。
 その前の小倉メインKBC杯は一番人気スマートファルコンは固そうに思えたので、いつものお誕生日枠連8-7を100円買って380円にした。私は検討してないレースは⑧-⑦で買うことにしている。相方は三連複を1500円分買って6160円を的中させていた。大井のジャパンダートダービーでスマートファルコンが二着になるところを目の前でみた。砂の怪物サクセスブロッケンがいなければ、スマートファルコンはやはりかなり強いダート馬です。
 函館メインの二歳ステークスは一番人気⑦ナムラミーティア軸が固そうだったので、これはお誕生日馬券と⑧-⑦馬連100円購入。ところが二番人気⑫フィフストペルが勝利。ミーティアは二着。これで新人ジョッキー三浦皇成、初重賞勝利。この前G1騎乗権利取ったと思ったばかりなのに。すごいわ、彼。
 来週は予定があって、競馬は回避の予定です。 

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2008年8月 9日 (土)

横浜小旅行

P8100009_2 関東地方が今年初の猛暑日を迎えた昨今。私と相方は横浜観光がてら、高級ホテルパンパシフィックホテルに宿泊することに。横浜には詳しい毛妹がオススメ。横浜にホテルは数あれど、ここが一番満足度が高いらしい。
 昼過ぎにみなとみらい線日本大通り駅に到着。「にほんだいとおりえき」ではなく「にほんおおどおおりえき」。天気がよく暑い。死にそうに暑い。サンアロハというハワイアンのレストランに入ってロコモコなど食べる。誕生日ということで、食事代は横浜滞在中全部出してもらえるらしい。先週小倉記念を勝ったとはいえ、貧乏な彼にこれは心苦しい。コンビニ代とか小さなお金は私が出すことに。この店で彼は携帯を取り出し、根性の当日部屋予約。yoyaQなどのホテル予約サイトでは、当日になるほど宿泊料が下がることがある。いわゆるたたき売り。パンパシフィックホテル「ラクジュアリーオーシャンベイブリッジビュー」55米、正規値段八万円を2万8千円で予約。部屋とお風呂場が大きな窓に面し、海と大観覧車の夜景が楽しめるこの部屋に、どうしても泊まりたかったらしい。
  このあと毛妹お薦め観光スポット、横浜港大桟橋国際客船ターミナル、通称「くじらのせなか」に。全てがウッドデッキで作られていて、ゆるやかな曲面もすべて真っ直ぐな板を並べて出来上がっている。建築物としてとても見ごたえがある。おまけに海に突き出している桟橋。P8100007_2
「これは春か秋だったら、本当にきもちいいだろうねえ」
「それは今がダメだっていってるってことだな」
 猛暑の板の前の上はなかなかの修行だった。
 「くじらのせなか」から歩いて赤レンガ倉庫へ。くどいようだけど暑い。相方は日向の道に出るだけで嫌がるようになっている。汗かきの彼の首筋は濡れて汗が滴り、Tシャツもびっしょり。二人とも半死半生で赤レンガ三階のchano-maというオシャレな感じの和風喫茶へ。一部の席は靴を脱いでベッドみたいなマットに上がって、くつろぎながら食事ができるようになっている。しかしコーヒーとタバコは常に対になっている灰落としの相方がいては、こんな贅沢な禁煙席に座れるはずもなく。普通のテーブル席で四時過ぎまでうだうだした。窓の外を見るとなんとなく曇ってきて、日差しの強さが弱まっている様子。これは大丈夫かと外にでたら、別の国に来たかのように涼しくラクになっている。二人でそんなことに大感動をしながら、歩いてパンパシフィックホテルに移動、チェックイン。
 部屋は55米だけど、お風呂場が広いので部屋自体はおそらく普通のツインの43米と同じ広さだと思う。パンパシフィックホテルの部屋の特徴は、ほとんど全ての部屋に小さいけどバルコニーがあること。横浜港と大観覧車を望む眺望は予想通りに素晴らしい。
 部屋で少し休んでから、ホテルを含むクイーンズスクエアにあるイタリアン「ブコ ディ ムーロ」というイタリアンのテラス席で食事。涼しくなっているので、変に冷房の効いた室内よりこちらが過ごしやすい。ライトアップした観覧車と横浜の夜景を臨むテラス席でワインにイタリアン。盛り付けがやや控えめなのが不満といえば不満だけど、贅沢なひと時。
 このあと私がマストアイテムにあげていた、「よこはまコスモワールド」の夜の観覧車に乗る。観覧車側から自分たちの泊まる部屋をチェック。そばに明りがついていてブラインドを上げている部屋もあるけど、観覧車から部屋の中をはっきり見ることはできない。これなら安心して電気つけてお風呂に入れるなあ、と確認。観覧車から横浜の夜景を堪能してから、遊園地内のゲームセンターに。初めて「ダンスマニア」をやる。前回競馬ゲームでは相方に完敗した私だけど、これは三回やって二勝一敗。しかも一敗は初回で、コツをつかんだらすぐにやりやすくなった。
「誕生日だから負けてやったんだよ」
 本気で悔しそうな相方。
 このあとワールドポーターズ内のスーパーでおつまみを買って、部屋に戻る。
 すっかり夜景になった部屋からの景色。外を眺めながら枕つきバスタブでひとりで手足を伸ばす贅沢なひとときを堪能。夜景を楽しむためにお風呂場の電気を落とす。P8100013 これがその風景。拡大するとボケてて申し訳ない。夜景って撮るの難しいな。
 東スポを読みながらコンビニで買ったビールを飲む相方。とても素敵なオーシャンビューの高級パンパシフィックホテルだけど、テレビがデジタル対応じゃなかった。アナログ旧型。近いうちに全部屋替えるんだろうなあ。
「当日として考えたら今までで最高の誕生日になったよ。ありがとね」
「まあねえ。でも、俺らこれが頂点だぞ。あとは落ちるだけ」
「どういう意味?」
「だってこれ以後、この値段でこのレベルの部屋に泊まれることなんてきっとないよ。お風呂に窓がある部屋がどこにあるって。横浜ってやっぱり旅行気分味わえるよ。都内だとどうしても普段の生活の延長。都内の高級ホテルに泊まったとしても、この景色はないもん」
 いやなこと言う男だ。でも本当にそうかもしれない。
 枕が変ると眠れない私は、睡眠誘導剤ドリエルを持参。これが大して効かないんである。睡眠薬ではないので効きが微弱。案の定イマイチ眠れず朝に。夜景が素晴らしい部屋は朝になれば日当たりが猛烈によく、カーテンを開けただけで熱波が室内に押し寄せる。夜景の素敵な洗面所プラスバスタブは冷房が入らず、部屋よりさらに暑い。大きな鏡があるにもかかわらず、洗面台で化粧なんてできたもんじゃない。ビュッフェ(宿泊費とは別で2500円)で朝食。ビュッフェは以前泊まった新宿京王プラザホテルのほうが数段よかったです。あの朝食ビュッフェは豪華でした。あと部屋自体も、京王プラザの改装直後のデラックスルームのほうが広くて素敵だった。ただ景色は至近距離目の前が都庁で、横浜港を臨むパンパシフィックホテルとは比較になりませんが。
 寝不足でぐったりしたまま横浜港クルージングをして(90分2800円)、中華街を練り歩く。中華街に来たのは二十年ぶりぐらいで、前回の記憶も薄い。今回来て思ったのは、これだけ中華料理屋が密集乱立していて、よく一軒一軒採算が合うなということ。昼食は中華街でふかひれスープに貝柱のおかゆ。おいしかった。相方はコース料理が食べたかったらしいが、寝不足で食欲不振で誕生日の私に合わせて中華粥のお店にしてくれた。
「なんか悪いねえ」
「いいえ、予想通りなので。でも正直あなたに合わせてますから」
 苛立ちを隠さない相方。
「ドリエルもいまいち効かないのが判明したし。今後どうしよう」
「どうしようもないでしょ、あなたのソレは。そういうものとして付き合っていくしかないですよ」
 連泊すると慣れて夜も眠れるという話は前からしているので、もう一泊しようと言う相方。お金と着替えがないとで断り続ける。本当に、寝つきの悪い私に泊りがけの遊びは困りものです。寝つきのいい人たちには理解できないでしょうが。 

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2008年8月 4日 (月)

第44回小倉記念G3@後楽園WINS

 埼玉県民の私と千葉県民の相方は、夏のイベントということで観光がてら横浜の高級ホテルに泊まることにした。無給の身としては気が進まないものの、こういうことに相方が自ら乗り気になるのはすごく珍しい。そのくらいしてもいいか、気晴らしも必要と、半ば不本意ながら行くことに。
 相方はホテルの部屋選びにはこだわりがあって、今まで東京ドームホテル、京王プラザホテルに泊まったときもすごくうるさかった。ランクが上の部屋だろうが花柄カーテン、ベッドカバーなどはNG、かつ33米以下の部屋はありえない。ホテル割安サイト「一休」や「yoyaQ」を使って検討してるのだけど、できればスイートタイプの部屋がいい。もちろん正規の値段のわけもなく、割安サイト経由なので33米とセミスイートでひとり頭一万円程度の差になるらしい。それでも私は貧乏人の二人にあるまじき贅沢と、反対した。五千円以上の差は大きい。一回競馬ができる。分をわきまえて慎ましやかにしなくてはならないはず。相方は平日に予約できる今でないと、こんな部屋に泊まれないと頑固に主張。そんな二人が小倉記念。競馬やってる時点で間違ってるけど、もう横浜で散財が決定しているので、こんなところでお金を使いたくない。狭く固め打ちして、取れなかったらOKという「泣ける金額」にとどめたい。
 日曜日、いつものようにコーヒーショップで待ち合わせ。「夏は馬格より調子」のセオリーでやりたいところだけど、私は調教映像をみる機会も時間もなく。ウイニング競馬で土曜日の結果を軽く見て、出馬表を検討するに止まった。相方は調教映像も見たようだけど、特筆事項ナシといった様子。
「昨日の小倉を見ると、上がり勝負になっている。先行前残りはないと考えていいだろう。あと過去レースをみると、4、5、6歳がほとんど。上がり34秒台の脚を使ったことがある4、5、6歳でいいでしょう」
 これは私と全く同じ意見。特筆すべき馬体重の変化もない。
「でもそうすると③ドリームジャーニー、⑤サンレイジャスパー、⑥レインダンス、⑨ケンブリッジレーザ、⑩ダイシングロウ、⑮グロリアスウィークの六頭しかいないよ」
「いいんだよそれで。俺はグロリアスウィークはいらねーな」
「軸決めてる?」
「ドリジャニだろ。決まりだよ」
「ドリジャニねえ。勝つ姿も想像つくんだけど、掲示板にもいらっしゃらないこともありそう。小さな身体にトップハンデ57キロも気になる。それだったらダイシングロウのほうが三連複の軸としては適切そう。500キロを越える馬体で56キロ。前走より1キロ軽くなって、調子も悪いって話ないし。鞍も同じだし」
「ドリジャニは前走58キロが57になってんだぞ?」
「確かに闘ってきた相手が違うっていうのは認める。格でいうならそれこそ別格だと思う。でもなあ、軸不安」
「武は今騎乗停止だけど、もしそうでなかったらドリジャニに乗る予定だったに違いない。今回はドリジャニで決まり。今回は(ドリジャニ◎の)清水成駿のいうことにも珍しく納得できた」
「でもさあ、これ、ダイシングロウ(一番人気)とドリジャニ(二番人気)が馬券に絡んできたらどんだけ安いのよ」
 人気はやや散り気味。この二頭の単勝人気は、ほぼ同じの約四倍。三連複が1700円スタート、三連単が7千円スタート。パドックをみるとダイシングロウがやはり軽く気合乗りしてよく見えたので軸にすることに。
「私は今回広げませんから」
「あんまり狭くても取りこぼすぞ」
 そういわれてすぐ迷いだす私。三連複軸一頭五頭流しで10点200円づつにするか、六頭流し15点100円づつにするか迷って、結局広げることに。チラっとみた調教がよく見えた②ニルヴァーナと前走一着で今回岩田が乗る⑭ミヤビランベリで迷う。結局ニルヴァーナは末脚が効かないので切り、岩田が恐ろしくてミヤビランベリを拾うことに。私と相方は二人とも岩田恐怖症気味で、迷って結局拾ってしまうことがよくある。P8040002
 スタート。さっさと行くミヤビランベリ。先行するはずのダイシングロウが中団で不安になる。少し引っかかってるようにも見えた。隣で相方が、
「ドリジャニすごいいい雰囲気」
 後ろから三頭目くらいにいるドリジャニ。典型的差し馬で、4画から10頭以上をゴボウ抜きした伝説のレースもある。最後方は⑨ケンブリッジレーザ。屋根のアンミツはその前のレースで目にも明らかな斜行をして降着になっていた。三角でようやくダイシングロウがぐいぐいと上がってくる。
「よかった、上がってきた!」
 と私が言うと、右隣の相方と、左隣にたまたま立っていたおっさんがほとんど同時に、
「ちょっと仕掛けが早いな」
 と言った。私は二人に聞こえるように、
「いっつも前で競馬してんだからこれでいいの!」
 4画をまわったところで大外からやってきたのがG1馬③ドリームジャーニー。脚色が違うというのはこのことかえ? という末脚を披露。小さな身体のトップハンデにもめげず、三馬身差のゴールイン。格の違いを見せつけた。二着は⑩ダイシングロウ。三着はこれこそ最後方から飛んできたアンミツ騎乗⑨ケンブリッジレーザ。ハンデ52キロを生かしたか。ダイシングロウがゴール前は差され気味だった。
「あ~とったわ。よかった~でもドリジャニとダイシングロウが一二着じゃ、安いんだろうなあ」
 とオッズシートをみてみると、びっくりの162倍。
「あれ?」
「ケンブリッジレーザのせいだろ」
 自慢になるが私ら二人が珍しく意見一致し、初期段階で拾ったケンブリッジレーザは11番人気。先週チェックミスで馬券を取りこぼしていたので、慌ててちゃんと拾っているか馬券を確認。よかった、拾っている。なにか自分に不運なことが起こるような気がして仕方ない私。
「いくらケンブリッジレーザが人気薄でも、一二番人気がいて、こんな配当になるんだ。それよりあなたは取ったの?」
「取ったよ」
「ウソ! 三連複?」
「ううん、三連単」
P8040001  審議のランプが灯る。
「またアンミツ降着かなあ」と相方。
「やめてよ。私、四着の⑦ヴィータローザ(8番人気56キロ8歳)拾ってない」
「俺は拾ってるもんね」
 結局到達順位のまま確定。三連単は65,740円。相方は二人の競馬歴の中で、1レースに対する最高配当を獲得。7月に重賞二つを同日にあてて、それが合計7万円だったばかり。そしてこれも初めてだと思うけど、二人とも同じレースで万券的中。
 さっそく換金。しかし馬券が見当たらない。財布の中に入ってない。大慌ての私。
「あるに決まってるだろ。ちゃかついてんなよ」
 と呆れ顔の相方。でもくどいようだけど、今の私なら当たり馬券をなくしたり盗まれたりすることがいかにも相応しい気がして仕方ない。結局心身喪失して10分もカバンをひっくり返したら、小ポケットの中で携帯に押し込まれてくしゃくしゃになっていた。無意識のうちにやったらしい。恐ろしい。
「あのねえ、そうやっていやなこと、不運なことが起こるってほう向いてると、本当にそうなるぞ。車の運転だってそうなんだよ。行きたいほうに顔向けてても、ハンドルが違うほう向いてると、そっちに行くんだよ」
 馬券場で相方に軽く怒鳴られて、しゅんとなる私。
「だって・・・でも喩えがうまいね」
 この日は私も1500円を16,780円にしてるにもかかわらず、飲みをおごってもらうことに。こんなこと、本当に初めてだ。
「それにしても傲慢な言い方だけど、簡単なレースだったねえ。私も三連単にするか、当初の予定通り10点で200円張ればよかった。何度もいうけど、あの二頭が馬券にからんでこの配当はないよ。うちら本当にラッキーだったよ」
「うん、だからこれはさ、カミサマが横浜で高いホテルに泊まりなさいっていってるってことよ」
 結局的中しているのに奢ってもらってしまった弱みで、横浜はネットの空室があれば101米のセミスイートに泊まることになってしまった。だいたい相方は言い出したら聞かない。私は本当に33米で十分なのに。貧乏なのに、二人とも。
 余談ですが、相方は何ヶ月も髪を切らずに放置していて、天然パーマもあってすごくむさくるしかった。それが20年ぶりくらいに理容店ではなく美容院に行って、念願の長髪を生かしたカットをしてきた。切って初めて会ったのだけど、その日一日ずっと髪型を気にしていて、
「これは本来の完成形じゃない」
 とか、
「今どうなってるか、鏡が見たい」
 と何度も言って、本当にげんなりした。髪型気にする男っていやだわ。女でもイヤだけど、さらにイヤ。
「もう私の目の前で髪型気にするな!」
 と私がキレ気味でした。

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